【初心者必見!】買って失敗した土地(16選)

土地探し

ティカール
ティカール

今日は僕が買って失敗したぁ~と思った土地お客様からこうすればよかったと言われた土地。その他、やめたほうが良い土地について紹介します。

 この事例をなんとなくでいいから頭の片隅に残してほしいと思います。

 実際に希望物件が出てから、再度確認してみてください。なるべく具体例を上げてわかりやすく解説するので最後までお読みください。

 土地は僕の様に毎年数件から数十件買う変態以外、普通は一生に一度の高い買い物だから、慎重に決めるのは勿論大事。

 そこで生活しているイメージが湧くように、想像力を働かせば、良い点・悪い点いろいろ見えてくると思います。それでは、16個の事例を見ていきましょう!

T字路の突き当り、土地的には悪くはないが「駐車が危ない!」土地

 T字路の突き当りにある土地は注意が必要です。図の赤と青は駐車位置を示します。ここから発進する場合には3方に進むことができます。しかし、駐車する際には、一旦、車の頭を振ってバックで駐車します。その際には3方角(前・左右)の安全確認が必要です。毎日のことなので、神経を使います。また、出会い頭に車が飛んでくる危険もあります。なるべく避けたい土地です。

 止む負えず、このような3方道路の土地に建物を建築する際には、T字路交差点から駐車位置を離しましょう。下記をご覧ください。三方道路の利便性を確保しながら、安全確認は左右で済みます。

T字路の突き当り(南道路)は夜ハイビームで眩しい!土地

 一般的に南道路の土地は日あたりが良いので北道路の土地よりも好まれます。下図のように、南側がT字路の場合には、道路上に建物が建たないので良いと思われがちです。しかし、実際には、夜間車が行き来する際に遠目(ハイビーム)にするので、室内が明るくチラッ!チラッ!照らされて、睡眠時に車の光が室内に入ってくるので注意が必要です。この場合には、南側にシャッターを設けて、夜間閉めるなどの対策をする。南側に樹木を配置するなど、工夫が必要です。

弧を描く土地の内側は、車で出る時に危険!

弧を描く土地の内側の土地は、出入りする際危険です。遠くから車が近づいてくるのに気が付くのが遅れる可能性があります。右を見ている間に、左から車が近づいてくる。また、図のように対向車同士も内側の車が外側にはみ出して正面衝突する危険があります。この様な場所の特に内側の土地は充分に安全確認をしてから道路に出ないといけません。駐車場の配置計画などを含めて、購入前によく検討を重ねることが大事です。

赤信号でショートカットされる抜け道の土地

下記の地図は、住宅地から国道へ出る際の車の流れを示しています。赤の部分が信号待ちする車の駐車列です。ここが詰まっている場合に、信号待ちを嫌ってショートカットして側道から国道へ出る車が発生します。特に、朝に急いでいる人の場合にはかなりのスピードで、住宅地内を抜け道として使用するので、ここの青面に面する土地で生活する際には、充分注意する必要があります。

赤信号で停車車両に道を塞がれる土地

 赤信号で停車中の車に、入れてもらうのは非常に気を遣う行為です。これを毎日繰り返さなければならない土地があります。赤は信号待ちの列を表します。出入口が一か所しかない土地で、唯一の出入り口が信号待ちの車の列にかぶる土地は、朝晩自由に出入りできない土地と言えます。毎朝、他人に会釈して、信号待ちの車に割り込ませてもらうのは非常に気を遣う行為です。最初からここが実家であった場合は別ですが、新規で購入する場合には慎重に選びましょう。

片側1車線、歩道が狭い場所に面する土地

 この写真はある場所のストリートビューです。歩道が狭く、片側1車線で、路地からの見通しが悪いので、このような場所を購入する場合には注意を要します。歩道が狭い場合には、自分の敷地の道路側を広くし、広場(駐車場等)を確保して、歩道の歩行者を発見できるように建物を配置する必要があります。二重丸が敷地内を若干セットバックさせた場所です。歩行者や自転車を発見しやすくするための工夫です。また、狭い歩道で人と自転車がすれ違いやすくするために役立ちます。社会貢献もできます。自分の家の前で交通事故が発生することは避けたいので未然に防ぐような対策をしましょう。

グーグルストリートビューより

時速50キロ程度が出せる道幅の土地

グーグルストリートビューより

 住宅地であっても、広い道路に面する土地は時速50キロ以上出せる場所があります。おおむね道路幅8メートル程度以上ある場合には車のスピードが出せる場所なので注意を要します。道路幅6M(5.5M)程度が通常の住宅地の道路幅となります。8Mは住宅地でも広い方です。10Mを超えるとかなりのスピードが出せます。(余裕ですれ違いができます。)

 住む場所と、移動するための幹線道路とは異なりますので、自分の住む目的に合わせて選びましょう。純然たる平穏に住むための住宅地なら道路幅が6M程度、店舗併用住宅として建築したいのなら、広い通り沿いを選びましょう。

高低差あり過ぎる土地(土留め費用が土地代よりかかる土地)

 

グーグルストリートビューより

土地は、住宅を建てるために整地・ライフラインの引き込み・土留め等にどの程度の費用がかかるか、良く想定することが大事です。分譲地内で、道路との高低差がある土地では、土地代金以上に土留め費用がかかることもありますので、注意を要します。

 土地代とは、直ぐに家を建てられる状態にするまでの工事費も含めて検討する必要があります。

 写真の土地では、高低差は約1メートル以上あります。土留め費用・駐車場の掘り込み費用は土地代金よりも高くなる可能性があります。土地代金が仮に0円であっても、完成宅地(直ぐに家を建てられるようにするためには)200~300万円以上かかる可能性があります。土地代+造成費=本当の土地代と考えましょう。

ライフライン(電気・ガス・水道・下水)引き込みに200万以上かかる土地

 例えば、ある土地3-7へ水道を引き込むためには、約200メートル離れた、水道の本管(青)から分岐して、赤のように引き込み工事をする必要があります。この場合、数百万円の費用が必要です。 

 一般的に、造成が完了した分譲地では、水道・下水・電気・ガスの引込工事が終わっています。しかし、一般の土地を買う場合には注意を要します。例えば、水道の口径が昔は13ミリで足りていたのが、今では20ミリに引き直す必要があったり、ガスの配管や下水配管が老朽化していたりするなど。

 ライフラインが整い、すぐにでも家を建てられる状態にするまでの費用は土地代として考えた方がよろしいかと思われます。

 特に近年工事費は上昇傾向にあるので、注意を要します。

 必ず購入する前にライフラインは事前に確認し、その性能(使えること)まで確認しましょう。(例えば水道なら開栓して水が出ることを確認しましょう。水道引き込みから20年以上経過している場合には、中にゴミが付着するなどしている可能性もあるので注意を要します。)

 ※設備業者に点検を依頼する費用は1~2万程度。家を建てる時にお願いするから・・・と上手く交渉すればゼロ円でやってくれるかもしれません。相談してみましょう。

内水氾濫する土地(ハザードマップに載らない地元民しか知らない土地)

 

役所が発行したハザードマップがすべて正しいわけではなく、またすべてを反映しているわけでもありません。一番詳しいのは、その土地の近隣に長年住んでいる人の証言です。特に内水氾濫は、一旦氾濫しても、しばらくして消えてしまうので、役所で把握しきれないこともあります。

 よって、内水氾濫は近隣住民に確認しましょう。特に大雨ですぐに冠水する道路を確認しましょう。もし、購入予定地の前面道路が直ぐに冠水する場合には、敷地全体の土盛りも視野に外構業者等も交えて検討が必要です。

土留めが圧密沈下でずれている土地(築20~30年の比較的新しい宅盤なのに…。)

 

赤と青が土留めが動いた方向を示します。この程度の土留めの動き(圧密沈下)は軽微であると言えますが、補修は必要です。

 「圧密沈下」の概念図です。青は水分、茶色は土の粒子を表します。

 地震等で、土壌内の水分が動き土の間の水分が移動することで、密度が変わり、土が沈下する場合があります。土留めのつなぎ目等で、土が流出したり、土留めそのものが動くこともございます。

 土留め工事の補修を本格的に行うと数百万~数千円かかる場合もあるので、これを土地代と考え、土留め工事をしてから数十年以上経過するものに対しては一級建築士等とよく相談しながら、建物の荷重に土留めが耐えられるかを検討しましょう。

 売主に対して、➀土留め工事をした際の土留めの仕様書②構造計算書③役所に提出した開発申請書等があるかどうか聞きましょう。入手可能な場合には、すべてコピーを取って建築士に見てもらいましょう。

隣地の土留めに亀裂(隣地が高齢者年金暮らし・資力なさそうな人)土地

 隣地は高い人が土留めをして、低い人の方へ土砂が流入するするのを防ぐ義務があります。しかし、相手が高齢者や年金暮らしの方の場合には、実際にその資力があるかどうかが重要です。

 たとえば、新しく引っ越してきた新座者の住人に、土留めが危ないから修理してください、と言われて直ぐにやる人は少ないのが実情です。ひとえに隣の住人の性格や資力によるところが大きいのです。

 よって、壊れそうな土留めに高齢者や年金受給者が住んでおり、資力が見るからになさそうな場合には修理が難しいことを考慮して検討することが必要です。

 ちなみにこの写真は、約50年前の( )県住宅供給公社で分譲した団地の土留め写真です。写真内の下部の土留めは「万代塀(まんだいべい)」と呼ばれています。

 現在この商品は製造販売されていません。コンクリート杭の間をコンクリートの板で押さえている商品です。その上にコンクリートブロックを積んでいます。

 写真のいろいろな個所に亀裂が見られており、地震の際に倒壊する危険があります。そろそろ土留めの打ち替え時期です。

 仮に、今日現在、打設した土留めも、約50年間の補修と、最終的に打ち替え(打ち直し)が必要ということになります。

ごみ焼却場の風下の土地、国道の風下の土地(おおむね80M以内)

 現在では、ごみ処理施設の煙突から出る灰は一定の基準を設けており安全です。しかし、もともと実家がゴミ焼却場の風下にある等の理由以外で、新規に土地を求める場合には避けたい場所です。また火葬場の周辺もしかり。毎日煙を見ながら生活しなければならない場所を、あえて選ぶ必要はないと考えます。

工場(鋳物・鋳造品の製造、エンジンやクレーン、など鉄製品を製造)の風下の土地

 製鉄・鋳造・屑鉄など、鉄を扱う工場の風下は鉄粉が飛んできます。鉄粉は車のボンネットに付着した状態で長く放置すると、錆移りします。

 ちょうどヘアピンを浴槽沈めて、1日経過すると錆びたヘアピンが浴槽に付着して錆が取れなくなる現象。錆移りに似ています。

 このような場所に居を構えるのはなるべく避けましょう。また、どうしても住む場合にはガレージをつくる。こまめに洗車するなど注意を要します。洗濯物の外干しも注意を要します。

嫌悪施設(葬儀場・火葬場・パチンコ・ラブホテル等)の近くの土地

 いわゆる嫌悪施設(ここで働いている方がいらっしゃったらごめんなさい)この近くに家を構えるべきではありません。敢えてその理由は記載しませんが、御自身で想像してそのメリットデメリットを考えてみてください。また、焼き肉屋さんの煙、中華食堂等の油を使う飲食店の換気扇の風下も注意を要します。

道路より低い土地(雪・大雨の時に敷地方向へ浸透が予想される土地)

 

 道路より低い土地には雨水が自然に侵入します。常にじめじめして、床下からは湿気が上がるので、木造住宅でも鉄骨住宅でも、湿気が家を傷める原因となります。

 建て替えする際は、道路面よりも少しでも高く土盛りすることをおすすめします。理想は道路面よりも50センチメートル程度上げると安心です。

 一昔前の家の地盤面は、道路より低い場合が多くあります。道路を新設する際には水勾配や道路面の水はけを考慮するので、もともと地元の住民が生活していた地盤面よりも、道路面が高くなることが往々にしてありました。

 道路をつくった当時は、砂利道・土の道でした。水は自然浸透するので問題なかったのですが、現在はアスファルト舗装なので、水は道路面から低い方向へ一気に流れることとなります。

 よって十分に雨の時、水がどちらの方角に流れるか精察する必要があります。

発電所・変電所・高圧線など磁場の乱れる場所

 電磁波が人体に及ぼす影響は諸説あります。ここでは、統計学からも言われていることですが、磁場が乱れる場所ではがんの発生率・心筋梗塞や脳卒中、ノイローゼや心身の不調・原因不明の病気が多いことが知られています。

 どの程度の電磁波を長期的に浴びた場合に心身にどの程度の営業を与えるかすべて解明されたわけではありませんし、電力会社のホームページでは安全性が強調されています。しかし、高圧電力の電磁波が人体に与える影響については、解明されていない点も多くあります。また、個人差もあることでしょう。(ペースメーカーや体に器具を装着している人などにより異なります。)

 このような場所は、周囲と比較して若干土地値が安いことが多いのですが、避けるのが無難でしょう。尚、一時的に利用する施設ではこの限りではありません。(コンビニ・ファミレスなどの店舗)

 また、高速道路や新幹線等の線路の近くも同じことが言えます。やむなく住む場合には、線路と車輪の摩擦で鉄粉が発生するので、せめて風下ではなく風上を選び、なるべくその影響を受けないように樹木・植栽等で家を囲うなど工夫しましょう。

まとめ

 今回は、買って失敗した土地16選、を解説しこれから土地を購入する方の参考になるようできれば避けた方がいい土地について解説しました。

 避けた方が良い土地をまとめると

避けた方がいい土地16選
  • T字路の突き当り、土地的には悪くはないが「駐車が危ない!」土地
  • T字路の突き当り(南道路)は夜ハイビームで眩しい!土地
  • 弧を描く土地の内側は、車で出る時に危険!
  • 赤信号でショートカットされる抜け道の土地
  • 赤信号で停車車両に道を塞がれる土地
  • 片側1車線、歩道が狭い場所に面する土地
  • 時速50キロ程度が出せる道幅の土地
  • 高低差あり過ぎる土地(土留め費用が土地代よりかかる土地)
  • ライフライン(電気・ガス・水道・下水)引き込みに200万以上かかる土地
  •  内水氾濫する土地(ハザードマップに載らない地元民しか知らない土地)
  • 土留めが圧密沈下でずれている土地(20~30年の比較的新しいのに…。)
  • 隣地の土留めに亀裂(隣地が高齢者年金暮らし・資力なさそうな人)土地
  • ごみ焼却場の風下の土地、国道の風下の土地(おおむね80M以内)
  • 工場(鋳物・鋳造品の製造、エンジンやクレーン、など鉄製品を製造)の風下の土地
  • 嫌悪施設(パチンコ・葬儀場・火葬場)近くの土地
  • 道路より低い土地(雪・大雨の時に敷地方向へ浸透が予想される土地)
  • 発電所・変電所・高圧線など磁場の乱れる場所

 

ティカール
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これ以外にも、上げればきりがないほどある。しかし、人間に欠点がない人がいないように、土地も然り。上手に欠点を補って、長所を生かすようにするのも、設計士の仕事、醍醐味でもある。

 但し、どうしてもリカバリーできない点もあるので、その場合には土地の購入を見合わせる。再検討が必要なんだ。

 候補地が出てきたら、いろんな人に見てもらおう。2個の目より4個の目、8個の目で見ると、いろいろなものが見えてくる。

 そして、自分でも何回も見る。その場所で生活している姿が浮かぶかどうか、イマジネーションが大切。

 自分が生活しているイメージが鮮明に湧いたのなら、そこは購入に値するかもしれない土地。まずは、何件も何十件も見ること!その内に目利きができるようになってくるよ!

尚、土地をどの程度現地で見ればよいかについては、【初めての土地探し】土地は何回見ればいいの!? でご確認ください。

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