こんにちはティカールです。
住宅会社最大手で8年間営業としての経験を積み、スーパーゼネコンの営業職へ転職。数年後に独立し不動産業をスタート。平成20年より会社経営。現在、Fireを達成。毎年数件ずつ収益物件を買い進めている。
やっと、不動産業者から、おすすめの土地を2~3件紹介されたよ。その中でもお気に入りの土地が1つあるんだ。でも、生まれてはじめて土地を買うから…。
候補地が出てきてよかったね(^^)。ところでロンくんは現地に何回足を運んだの?
とりあえず、自分一人で1回は見に行ってきたよ。でも、行った日はあいにくの大雨。よくわからなかったよぉ~。今度実家の両親も見たいと言ってるよ。
なるほどね!
ロンくん、いい時に行ったね。雨の日は大事なんだ。でも見るポイントがわからないと、ただ漫然と見ても意味がない。今日は現地を確認するポイントと、最低何回行けばいいかについて解説するね。
土地の候補地が出てきたものの「決めるべきかどうか」決断を迫れれている人も少なくありません。不動産会社やハウスメーカーは決断を迫ってきますから。
- 「土地のどんなところを見ればよいかわからない…。」
- 「何度も見に行けばよいのはわかるけど、時間がない…。」
- 「業者から説明を受けたけど、そこで生活する実感がわかない。」
など、決められそうで決められない土地。「何を見てどう評価して決断すればよいのか」分からずに悩んでいる人は大勢います。
そこで今回【初めての土地探し】現地は何回見ればいいの?を通して現地確認のコツを解説します。
不動産業者から、重要事項説明を受けたけど、ここでいう現地確認とどう違うの?
不動産のプロがする調査はプロに任せておけばいい。
ここで言う確認とは、「非活字情報」のことを言うよ?
この記事を読めば、効率よく土地を検討することが出来ます。購入後に「こんなはずじゃなかった、騙された―。」と思う確率が低く抑えられるでしょう。
家づくりが初めての人、マンション・建売を検討している人、賃貸アパートを借りている人にも役立つ情報を、分かりやすく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事は初心者向けに考え方を示した記事です。住宅を検討する人の持つ趣味・思考等によっては、個別のケースでは当てはまらない可能性があります。ご承知置きください。
自分にとってどの土地がよいか、なぜ良いか、不動産業者やハウスメーカーのおすすめ理由ではなく、自分都合で決断!一生住む土地(人生の舞台)を決めよう。
では解説をはじめます。
土地は何回見ればよいのか?
土地は何回見ればよいか?
理想は365回、24時間
具体的には、「朝・昼・夜」「雨の日・風の日・晴れの日・雪の日」「春・夏・秋・冬」
以上で理想の現地確認について解説を終わります。
・・・冗談です。((^^)!
理想を実現するには、1日3回(朝・昼・夜)、天気のすべての種類(晴・曇り・雨・雪・台風)、春夏秋冬のすべての季節、 1年間現地でテント生活をしなければいけません。
また、365日の括りではなく平日と土日では前の道路の交通量が全く異なるかもしれません。
よって、結論は:多ければ多い程よい。
そりゃそうだね。でも現実的ではないよね
最低3回は見てほしい。もう少し具体的に解説するね。
ハザードマップや法規制は不動産業者から説明を受けよ
現地のハザードマップや法規制は、重要事項説明(不動産業者が土地媒介の際に作成を義務図けられている法的書面を重要事項説明書という)を受ければ理解できます。
また、そのデータをそっくり設計士に渡せば、家づくりのプラン作成がスムーズに行きます。
ちなみに重要事項説明は契約前に何回してもいいことになっており、不明点を再度調査してもらえばよいので、法規制や取引にかかわることは不動産業者に任せればよいのです。
たとえば、現地に杭はあるのかどうか、越境物はあるかないか、等々。(ここでの詳細な説明は省略しますが)それらは、晴れた日に1回確認すれば充分です。(確認だけなら、写真や動画でもいいくらいです。)
知りたい!「住人だけがわかる、非活字情報」
私たちが最も知りたのは、法規制でも杭の有る無しでもありません。勿論それは大事なことかもせれませんが。
いわゆる町の雰囲気です。つまり、住人だけが知っている「非活字情報」です。
朝・昼・晩の雰囲気(時間帯を意識せよ)
朝の雰囲気、近所や町の状況 通勤や学校でどの位混み合うのか。
昼の雰囲気、音は静か? 人通りはあるのかないのか。近所の家はがやがやしているのか、しずかか(音楽好き、楽器を弾いても隣近所に響かないか。私以外にうるさそうな人がいないか、ピアノの音は町の音に紛れるか、大丈夫か?)
夜の雰囲気、街灯でどの程度明るいのか。駅から家まで夜道を女性が一人で歩けそうか。
(夕方、近所の子供たちは公園で遊んでいるのか?学校帰りで子供たちが人の目があるところを通学しているのか、通学路になっているかどうか)
以上、1日でも、これだけの観察をしないとわかりません。その土地に住んだイメージが湧くように確認しましょう。
雨風晴雪(天候を意識せよ)
雨の日、特にゲリラ豪雨の時、水が側溝から溢れますが、その水の流れる方向を見極めてください。敷地内に入ってくる(道路面が高い場合、人間の力ではどうすることもできません。)敷地の盛り土を検討しなければならないかもしれません。
風の日、近所のガレージがバタバタ音が鳴る、とか、隣の家の木が撓って(しなって)越境するとか、特に大風・台風の状況はぜひとも、見ておきたいところです。
晴れの日・・・見なくてもいいでしょう。(コンディションがいい日は特に見る必要がないと思います。忙しい方はなおさらです。)
雪の日、降雪時の雪の解け方、日当たりのいい土地かどうか、道路付けが北側の場合、溶けにくい。南・東・西道路は溶けやすい。雪捨て場はどこか?近くに適当な側溝など、雪を捨てる場所があるか?
春夏秋冬(季節を意識せよ)
春・夏・秋・冬 近所の草花や暑さ・寒さが土地に与える影響、特にアスファルトの照り返しが強い南道路の場合、かなり暑くなります。春と秋は、季節がいいので見る必要はない、冬の雰囲気も是非チェックしたいところです。
※季節のチェックは1年間かかるので、通常難しいかもしれません。夏に見るなら、冬の雪はどの位の降雪があるのか近所の人に聞いてみましょう。
平日と土日(1週間のサイクルを意識せよ)
平日と土日の雰囲気は全く変わる可能性があります。
特に交通渋滞、職場まで、学校まで、駅まで。実際にその時間帯に車や自転車・徒歩で行ってみましょう。地図上の計測は1キロ8分で計算しますが、坂道や信号機があるかもしれません。実際に歩くといろいろな発見があります。
最低3回は見よ(回数を意識せよ、最低3回)
実は3回というのは、私の体験から分譲地や大きな土地の購入で最低ライン3回見ることにしています。弊社で購入し、お客様に土地をおすすめするにも、地図上や1回物件を見ただけではその良さはわからない。最低3回は遠方であっても見るようにしています。
お客様にも、気に入った土地を、最低3回は見て欲しいと願っております。
優先順位は、状況の悪い日(雨の日)・・・必須
お忙しい方はご近所の人に大雨の日、例えば内水が敷地内に入ったりしないか、降雪はどの程度降るのかどうか?聞いていみるのがよいでしょう。
また、自分だけで見るのではなく、夫婦・親・子供・友達、いろいろな目で見ましょう。人が変われば、見方も変わるものです。友達にランチをおごれば、面白がって興味深々、一緒に見に行ってくれると思いますよ。
自分がいけなくても家族に見てもらおう
さらには、自分がいけなくても、奥さん・旦那・子供に見に行ってもらうのもいいでしょう。思わぬ発見があるかもしれません。どこを見てもらうか伝えるのも良いですが(雨の日なら敷地に水がたまるかどうか、隣から水が流れてこないかどうか)何も伝えずに、「あなたなら住みたいかどうか。」を問うのもよいでしょう。
この直感!良いか悪いかは意外と大事です。人は合理的な生き物ではなく、感情の生き物だからです。(ここでいう
レア情報を聞いて回ろう(ワイドショーのレポーターになりなはれ!)
ご近所の人に、昔どんな人が住んでいたのか? 洪水や雨の時はどんな感じか?など2~3件聞いて回るのもいいでしょう。皆同じことを言っているのでしたら、ほぼ真実です。
聞き方は以下の通り
「こんにちは、近所の土地を検討している、〇〇県から来たティカールと申します。この土地を買う前に、雨や雪の日、このあたりはどんな感じかお聞きしたいと思いましておうかがいしました。」
とインターホン越しで言えば、「今度近所になる人カモ?」と思ってカギを開けれくれるでしょう。相手もあなたに興味深々な筈です。 そこで、顔見知り人なったからと言って、必ず買うわけではないので、あまり気にする必要はありません。一生ここに住むかもしれない大事な調査なので、聞くことの方が大事です。
「一流の刑事は、捜査に行き詰まると必ず現場に戻ります。」是非、ご近所を尋ねてみましょう。
不動産業者でも知らない、本当の裏の裏情報まで教えてくれるかもしれません。
ワイドショーのレポーターだと思って、土地のレア情報、昔住んでいた人、土地や地域の過去の履歴などの耳寄り情報を聞き出しましょう。
三現主義の徹底
三現主義って!?
何なのぉ
現場の重要性を強調したものです。
現場:実際の現場に足を運び、状況を直接確認すること。
現物:問題が発生した場合、その現物を手に取って確認すること。
現実:現場や現物を基に、現実的な視点で問題を捉えること。
製造業や品質管理の現場で重要視される考え方で、「現場」「現物」「現実」の3つの「現」を重視するよ。
事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」
みたいな感じ?
織田裕二さんの有名なセリフといえば、ドラマ「踊る大捜査線」の青島俊作役でのセリフが特に印象的です。「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」
これは映画「踊る大捜査線 THE MOVIE」でのセリフで、現場の重要性を強調したものです。
まとめ
今回は、「初めての土地探し】現地確認は何回すればいいの?」について解説しました。
結論は次の通り
以上、自分の生活圏にあると土地か遠方の土地かによりますが、最低3回は見ましょう。
3回+第三者=利害の無い人の目で見ることが大事です。自分は欲しい、気に入ったという先入観がすでにあります、友達はありませんから。
僕も、全然違う人に見てもらうようにするよぉ(^^)実家の両親も見たいといっていたからさぁ。
いい考えだね。僕も不動産に限らず、投資開発事業や高額商品を買うときには、友人の経営者や妻によく相談するようにしてるんだ。自分がイイものをイイと人間は思いたくなる生き物なんだよ。特に、欲しいものを目の前にすると、決定的な欠点まで良いと思いたくなる。「確証バイアス」が働いてしまうんだ!
昔から「あばたもえくぼ」とか「恋の病に効く薬はない」とか言うよね。渦中に入ると見えなくなるものなんだよ。
以下、読み飛ばしてもらってもいい。確証バイアスの説明
※最後に一言で結論
「土地は一生住むことを考えれば、労を惜しまず3回は見よう!そして、一人で決めない、悩まない、住みたいか住みたくないか、家族の意見も聞こう。」
では皆さん、行ってらっしゃい!
コメント